野菜の選び方ー旬の野菜

周年、同じ野菜が買える時代

 

 

 

いつの日だったか、あるお客様から「野菜の旬ってわからなくなってきました」という話を

聴いたことがありました。 

 

 

皆さんはそれぞれの野菜の旬がいつかご存知でしょうか? 

 

 

今では周年栽培できる野菜が増え、いつが旬かわからなくなってきましたね。 

 

「旬」の野菜、とよく耳にしますが、「旬」の野菜の何が良いのか。

今回のブログで少し取り上げていきたいと思います。 

 

 

 

 

現代の野菜は栄養価が低い?ミネラル不足? 

 

少し前から、今の野菜は栄養価が低いとか、ミネラルが不足しているという話題を

耳にするようになりました。 

 

その原因の理由として慣行栽培(化学肥料や化学農薬を使う栽培)が理由に

挙げられることが多いです。 

 

 

本当のところはどうなんでしょうか。

 

野菜の栄養価
文部科学省が出している食品栄養分析表を見ると、昔に比べて、

野菜の栄養価が下がってきているように見えます。

例えば、1950年代のニンジン1本に含まれていたビタミンAの量はおよそ4050μg。

2000年代のそれに含まれるビタミンAの量は770μgとなっています。 

 

 

この原因は何でしょうか。 

調べていくと、いくつかの原因が考えられています。

 

①分析方法が変わった。

1950年台と現在では分析方法が変わっています。

分析方法が変わる中で、数字の現れ方も変わってきて、 

少なく見えている栄養成分もあるようです。

ビタミンCは昔の方法と今の方法とでは、今の方法で値が低くなる

との見解があります。 

 

 

②単位も変わっている

よく見ると、成分の中には昔と今では単位の異なるものもあります。 

例えば、グリコのホームページを参照すると、

 

 

 

「少し前までビタミンAはビタミンA効力(単位はIU;アイユー)で表されていましたが、 

ビタミンA作用をする量であるレチノール活性当量(μgRAE)で表されるようになりました。 

「ビタミンA効力 1IU=レチノール活性当量0.3μgRAE」に相当します。

 

 

と書かれています。

つまり、単位や体内での利用効率の見直しなどで、数値が変化したのです。 

 

 

③品種改良 

以前、トマトは青臭く酸味が強いというイメージがありました。

私が幼い頃も、トマト=酸味が強くて砂糖をかけて食べる、という記憶が

あります。 

 

今では品種改良が進み、甘いフルーツトマトが出回るようになりました。 

 

このように社会のニーズに合わせ、品種改良が行われ、食味も栄養も

変わってきました。 

 

 

④旬か否か 

旬か否かでも栄養成分の数値に影響が出てきます。

ほうれん草を例に挙げると、ほうれん草の旬である冬と旬ではない夏を比較した場合、

ビタミンCは旬のほうが旬ではないときに比べ約3倍多いことがわかっています。 

 

食品成分分析では、旬ではない時期のデータも含まれている可能性があり、 

数値上、栄養が低く見えると一部で考えられています。 

 

 

野菜の選び方 - 旬の野菜を食べよう

 

周年、同じ野菜が作られるようになったのは、食べる側のニーズがあってのこと。 

季節を気にせず、美味しい野菜や美味しい料理を作りたいという想いがあってのことです。 

 

 

身体に必要な栄養をとるためには、その土地で育てられた新鮮な旬の野菜

選びましょう。 

 

 

旬の野菜は栄養価が高いだけではなく、味も濃いものが多いです。 

葉物野菜やトマトやナス等の果菜類は収穫直後からどんどん栄養が失われていく

ものが多いです。 

 

 

ですので、地元の生産者が収穫してきたばかりの新鮮な旬の野菜を食べることが

身体には良いと考えています。 

 

 

最近では、地元のスーパーでもどんどん地元生産者のコーナーが増えてきたように

見えますね。 

 

 

ところでミネラル不足は?

 

ミネラルの不足については、土壌環境が大きく影響していると考えられています。 

 

 

よく慣行栽培ではミネラル不足の野菜が多いという話も聞かれますが、

慣行栽培と有機栽培を比較した場合に有機栽培のほうがミネラル分が多いという

研究論文もあれば、慣行栽培と有機栽培では差はないという論文もあります。 

 

 

これは、土の性質やどんな肥料や資材を使ったかが影響し、

正確な分析が難しいと言われています。 

 

 

ただし、肥料の入れる量やどんな肥料/資材を入れるかによって

多少差が出てくるようです。

 

 

植物はある栄養素が多くなると別の栄養素を吸収できなくなります。 

 

 

例えば、カルシウムが多いとマグネシウムを吸収しにくくなり、

植物がマグネシウム不足となってしまいます。

この意味では、慣行栽培であろうが有機栽培であろうが肥料の入れすぎは良くはありません。 

農家でも未だに肥料をたくさん入れてできるだけ大きいものを作った方がいい 

と実践している方もいますが、私はこれには否定的な立場にいます。 

 

 

 

また、植物が直接吸収しにくい栄養素は微生物を介在することで吸収しやすくなるという研究が 

少しずつ進められています。 

 

 

化学肥料を大量に使用すると土壌で微生物が生存しにくい環境になるので、 

適切な土作り(育土)が大切になってきます。 

 

 

土が良くなれば、野菜のミネラル不足も解消し、ミネラル不足が問題となっている(?) 

現代人の私たちの問題も解決するかもしれません。 

 

 

健康な土壌で育った旬の野菜を食べることが、栄養摂取という点からは一番いいのかもしれません。