自然栽培の野菜は美味しい?

 

 

 

あなたはどんな野菜が美味しいと感じますか?

濃い味のする野菜、甘い味のする野菜、味の主張が少ない野菜などなど、
それぞれの好みがあろうかと思います。

野菜を育てているときによく「有機野菜や自然栽培の野菜は本当に美味しいの?」と質問されることがあります。

このブログでは、自然栽培で育てられた野菜が本当に美味しいのかを見ていきたいと思います。 

 

自然栽培と慣行栽培野菜の成分の違い

2015年に弘前大学で自然栽培と慣行栽培の野菜で味(うまみ)に
差があるのかという研究が行われました。

この研究では、青森県内で10年以上自然栽培をしている農家さんの野菜を
中心とした農産物と研究をしていた人が自ら畑で慣行栽培で育てた農産物を
比較しています。

結果は、グルコースやグルタミン酸などといった「うまみ」を感じる成分が
自然栽培で育てられた野菜で高く、「苦味」を感じる硝酸態窒素が低い
ということがわかりました。

ただし!

野菜の種類によっては自然栽培と慣行栽培の野菜で差がなかったものも
あったようです。

この実験で差がでなかったのは、
ナス、ブロッコリー、枝豆、じゃがいもでした。

 

MITUで感じる感覚

MITUでも家庭菜園から始めて十数年、
感覚としては味に違いが出るものと出ないものとがあるのかなと思います。

例えば、枝豆は自然栽培と有機栽培と慣行栽培で育ち方や
味の違いを試したことがありますが、有機物がほどよく入った土で育った豆が
風味よく甘い味がしました。

じゃがいもも同じく3つの方法で比較しましたが有機物が入っていたものが
甘くおいしくなりました。

もちろん同じ枝豆でも品種で味が若干変わってきますので
すべてが同じ結果になるとは言えません。

実際に人参でもある品種の人参は自然栽培のものが美味しく、
別の品種のものは有機のほうが美味しいと食べていただいたお客さんから
意見を頂いたことがあります。

どの栽培法か、よりも育て方が大事

ここまできて急に何を言い出すんだ?と思われるかもしれません。
自然栽培であろうが有機栽培であろうが慣行栽培であろうが、
育て方で味は変わってくると考えています。

何故、そんなことを言い出したのか。

かつてある実験をしたときのことです。

私が大学院に通っていたときのこと。

ある資材の効果を検証する実験を行う機会がありました。
その資材を畑に入れ、さらに自然栽培と有機栽培と慣行栽培で
ミニトマトを育てて育ち方や味に違いが出るかを調べました。
味の違いをみるために、様々な人にどんな栽培方法で育てられたトマトを
伝えずに食べてもらい、どれが美味しいかを選んでもらいました。

実は美味しかった慣行栽培の野菜

同じ環境で栽培方法が違うミニトマト。

美味しいと選んだのは、慣行栽培で育てられたミニトマトでした。

普段、オーガニックや無農薬の野菜を食べている人でさえ、
慣行栽培で育てられたミニトマトが美味しいと選びました。

これにはいろいろな要因が絡んでいるので説明がとても難しいのですが、
実験でミニトマトを植えた土の状態から慣行栽培で育てる方法が
一番ミニトマトにとっては良い環境だったと考えられました。

栽培期間中に病気や虫はつかなかったので無農薬で化学肥料とある資材のみ
使用して育てたのですが、ミニトマトの栄養状態や健康状態を観察しても
慣行栽培が良かったのです。

成分分析も一緒に研究した人が行ったそうですが、
慣行栽培で育てたトマトが一番良かったと言っていました。

野菜が美味しく育つ条件は?

弘前大学の実験からも「硝酸態窒素」の量が野菜を食べたときの苦味を
左右する可能性があることがわかりました。

有機農業を研究している団体では「硝酸態窒素」の量を少なめにすることを
推奨しています。

これまで慣行栽培でよいとされてきた量を10とすると、
7〜8くらいにすると病気や虫がつきにくい野菜が育ち、
また味も良くなることがわかってきています。

また、堆肥や有機質肥料を用いることでミネラル成分やうまみ成分を含んだ
野菜が育つこともデータとして出ています。

いかがでしたか?
私たちは栽培方法がどんな方法であれ、その野菜にあった環境で
健康に育てることが美味しさにつながるのではないかと考えています。

ぜひ、これを機に自分にあった美味しい野菜を探してみてくださいね。