なんでソルガムシロップに挑戦したいの?

最近投稿の多い、ソルガムシロップネタです。

改めて佐藤自身の想いを整理するためにもブログに書きます。

 

MITU栽培担当の佐藤は何者?

 

佐藤は、以前はリハビリの仕事をしていました。

仕事の中で「働きたくても仕事が見つからない」という悩みを抱えた障がいのある方々と出会うことが多かったんです。

そして、いつしか自分の好きな「農業」を通してこういった悩みを抱えている方々の支援したいと思い、

東日本大震災をきっかけに農業を志すようになりました。

 

自分にとっての東日本大震災

 

東日本大震災では、住んでいた地域は津波により被災し、壊滅状態になりました。

住んでいた家は津波で基礎以外なくなっていました。

住む場所も居場所も友人も知人も大切な人をなくして途方に暮れていた時期もありました。

いつしか落ち込んでばかりもいられないという気持ちになり、

生活を一から築いていこうとしたときに「人生一度きり。自分のやりたいことをやろう!」と強く思い、

新規就農しました。

 

地域には働きたくても仕事が見つからない障がい者や引きこもりの人がいる
仕事を増やしたいけど、できる仕事が少ないと悩む施設がある

 

そもそも何故、支援?

 

何故、農業を通して障がいのある方の支援をしたいと思ったのか、それは私の学生時代に遡ります。

私は学生時代に交通事故に遭い、これまで手先の痺れや頭痛、吐き気、めまい等の体調不良に悩まされました。

診断から治療までに時間がかかった数年間は、社会から孤立ぎみになることもありました。

そんな症状で悩まされている時、心身にとてもいい影響を与えてくれたのが「農業」だったんです。

私は元々、実家が兼業農家ということもあって、幼少期から学校が休みの日には農業の手伝いをしていたので、

外で作業をすることや野菜を育てること自体が心身にとてもいい影響を与えてくれたのだと思います。

 

社会人になった頃、自分一人でやり始めたいと思い、自力で栽培を始めました。

それと同時にリハビリの仕事で障害のある方やそのご家族の悩みや現実を知っていく中で、

自分自身の交通事故や農業で経験したことが頭の中で重なりはじめ、農業を通して

障がい等で悩みを抱えている人たちの支援を

していきたいと思うようになったんです。

 

農業での出会いから

 

東日本大震災をきっかけに新規就農し、地域の福祉施設と連携して障がいのある方たちと農業を一緒に始めました。

 

農業を始めてからは、たびたび障がいのある方や引きこもり経験のある方、いろんな福祉施設さんと出会うことが増え、

交流する機会が増えました。その中で、個人の方、施設さんそれぞれからこんな悩みを聴きました。

引きこもりの方からは

「働きたくても自分のペースで働ける場所が少ないし、障害者手帳を持っていないから相談できるところもあまりない」

という悩みを聴きました。

施設さんからは「障がいのある方の仕事をこれから増やしていきたいんだけど、

できる仕事が少なくどうすればいいか悩んでいる」という話を聞くようになりました。 

 

自分にできることはなんだろうか、そんなことを考えながら聴いていました。 

 

 

彼らの仕事を創る!という想いと今の仙台沿岸農地の現状

 

彼らの悩みや施設の課題を聴いたときに、まずは私たちで仕事を創る!と決めました。 

私たちが仕事を創ることさえできれば、彼らは働くことができるようになると思ったからです。

 

ただ仕事を創る上で1つだけ課題がありました。

それは、仙台沿岸の農地に関わる課題です。 

東日本大震災のあと、仙台沿岸の農地は復旧工事やほ場整備という工事が何度か行われ、 

大規模な土の入れ替えや盛土が行われました。

 

この工事が行われたことで栄養分のない土が入り、また重機によって踏み固められたことで、 

作物が育ちにくい畑になりました。 

作物が育ちにくい状態の畑は、専門家から「5〜10年間は土作りに時間がかかる」と言われました。 

 

工事のあと、毎年土壌改良剤や堆肥を散布し、試行錯誤を繰り返しながら野菜を育てていますが、 

未だ野菜が育ちにくい状況が続いています。

 

このままでは障がいのある人や引きこもりの人の仕事を創ることはできない、と悩み続けました。 

しかし、あるときに「スイートソルガム」という作物があまり栄養のない畑でも育ち、シロップに加工することができると 

思い出したんです。

 

思い出したきっかけは通っていた大学院の先生の言葉でした。

私が「今沿岸の畑がなかなか作物育たなくて・・・」と先生と話していたときに、

「ソルガムで何か売るものができれば土壌改良しながら販売もできるんだけどね」と。

 

「あ、ソルガムシロップならいけるかも!」となったんです。

 

そこで、スイートソルガムを育てることで障がいのある方や引きこもりの方の仕事を創ろう!と考えました。

 

 

スイートソルガムシロップで障がいのある方や引きこもりの方の仕事を創る!

 

スイートソルガムはタカキビの仲間で、茎を絞って煮詰めるとシロップにすることができます。

このスイートソルガムを昨年試験的に育てて、障がいのある方と一緒に作業をしたところ作業もしやすく、 

取り組みやすい作物であることがわかりました。

 

また、茎を絞ってシロップにするために県内の加工施設のある福祉施設に試作品の加工を依頼したところ、 

「彼らの仕事が増えるのでとてもありがたい」と快く受け入れていただきました。

 

「よし!スイートソルガムを育てること、シロップを作ることで障がいのある方や引きこもりの方の仕事を創ることができる!」 

と考え、スイートソルガムシロップの開発をすることを心に決めました。

 

実はこのスイートソルガムは、障がいのある方や引きこもりの方の仕事を創るだけではなく、 

仙台沿岸の養分のない畑を良くしてくれるので仙台沿岸の農家のためにもなることがわかりました。 

スイートソルガムは栽培すること自体土壌改良になったり、 

シロップを作るときに出る残渣物を畑に還元することで土をふかふかにしてくれ、 

作物が育ちにくい土を作物が育つ土にしてくれます。 

 

同じ仙台沿岸地域で作物が育ちにくいと悩んでいる生産者にソルガムの栽培を提案することで土作りをしながら、 

シロップを販売することができ、これまで不安定だった農業経営を良くすることができます。 

 

1人でも多くの仙台沿岸の生産者がソルガムを取り入れてくれることで、 

障がいのある方や引きこもりの方の仕事をもっと創ることができるようになります。

 

このスイートソルガムシロップの開発は仙台沿岸の農業と福祉が一体になる取り組みになると考えています。

 

 

スイートソルガムシロップの開発への挑戦

 

障がいのある方や引きこもりの方の仕事を創るためにスイートソルガムシロップを開発するまでは決めましたが、

開発するまでにはいろいろと課題があります。

スイートソルガムシロップは日本ではほとんど出回っておらず、その栽培方法や加工技術、

使用シーン(どんなふうに使うか、どんな料理に使えるのかなど)があまりわかっていません。

台風19号の傷もあり、すべての費用を自分たちで捻出することも難しい・・・。

 

色々と悩んだ結果、今回クラウドファンディングに挑戦し、皆様からのご支援を頂いてスイートソルガムシロップの開発を行おうと

考えたのです。具体的には、3つの取組みに費用が必要になります。

 

 

①スイートソルガムの栽培試験(シロップに合う品種の選定や糖度を高めるための栽培方法等)

②加工施設での加工品開発、シェフによるレシピ開発や賞味期限検査

③茎を搾るための専用の機械の導入

 

特に栽培試験は、仙台沿岸の特性(?)もあり、品種によって塩味の強いものとそうでないもの、

雑味が強く出てしまうものとそうでないものがあったり、他の農地に比べてナトリウム(塩)を吸いやすいため

その改善策を考える必要があります。

 

このあたりの課題を解決できたら、すぐにでも障がいのある人たちやうちに来ている引きこもりの人たちと

栽培して開発に向けた活動もできます。

 

スイートソルガムシロップで仙台沿岸の「農」と「福祉」に活力を!

 

私は仙台沿岸部の農業にスイートソルガムを取り入れることで、

これまで以上に障がいのある方や引きこもりの方の就労の機会を増やすことができると考えています。

震災後厳しい状況が続いている生産者や仕事が少ないと悩んでいる人・施設に活力を取り戻して、

賑やかな地域になっていくとも考えています。

みなさんには、仙台沿岸部のみんなの想いが詰まった、栄養たっぷりのシロップをお届けすることができます。

 

私たちの想いは「畑から元気を届けること」、「人の心や身体を満たしたい」ことです。 

1人でも多くの人に笑顔を届けるために、活動を続けていきます!

 

https://readyfor.jp/projects/mitu