野菜や果物に多く含まれているという抗酸化物質。
その中でもとりわけ「ポリフェノール」という言葉をよく耳にしますよね。
でも、ポリフェノールってなんなんでしょう?
私も言葉自体はテレビや雑誌でよく見聞きしていましたが、よくわからずにいました(笑)
今回のブログでは、ポリフェノールとはなんなのかを見ていきたいと思います。
ポリフェノールとは?
ポリフェノールとは、ほとんどの植物に存在していて、その数は5000種以上と言われています。
光合成でできる植物の色素や苦味成分で、細胞の生成や活性化などを助ける働きを持つと言われています。
ポリフェノールは、もともと植物が育つうえで厳しい環境や外敵から身を守るために作り出した物質で、
抗菌作用があります。また、抗酸化作用のあるビタミン類と同様に強い抗酸化作用もあります。
ポリフェノールの種類
ポリフェノールは構造の違いによって種類が様々で、人への効果も様々あるようです。
今回は野菜を中心に代表的なポリフェノールを見ていきたいと思います。
アントシアニン
アントシアニンは、赤じそ、紫キャベツ、なす、スイカ、紫さつまいも、紫水菜などに含まれています。
アントシアニンというと目に良いと連想しますよね。
アントシアニンには、網膜に存在するロドプシンというタンパク質の再合成を促すことで、
目の機能の改善が期待できると考えられています。
また、眼精疲労にも効果があると言われています。
ケルセチン
玉ねぎや茶などに含まれています。
ケルセチンは、多く摂取している人の血中コレステロールが低かったという調査結果があり、
体内に摂取した脂肪の吸収を抑える働きがあると考えられています。
また、抗酸化作用や抗炎症作用があり、発がんの抑制や動脈硬化の予防、
アレルギー症状の抑制などの効果もあるとされています。
クロロゲン酸
クロロゲン酸は、コーヒー豆から初めて見つかった物質で、現在では多くの双子葉植物
(文字通り、子葉が2枚である植物)の種や葉からも見出されています。
クロロゲン酸は、脂肪の吸収抑制や発がん予防、糖尿病予防などについて効果があることが
報告されています。
ポリフェノールはどのくらい摂取すればいいの?
いくつかポリフェノールが身体に良いことがわかりましたが、どのくらい摂取すると良いのでしょうか。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015)」を見ると、ポリフェノールの摂取量の記載はありませんでした。
多くの野菜にポリフェノールが含まれていることから、1日の野菜摂取量目安の量を摂取していれば問題がない
と考えられます。
むしろ、ポリフェノールが多く含まれているからとワインやチョコレートなどをたくさん食べると
健康を害する危険性もあるので、注意が必要です。
ポリフェノールと有機野菜の関係
「有機栽培の野菜が良いと言われる理由−抗酸化物質のお話」でも取り上げたように、
有機栽培で育てた野菜(厳密には、窒素の量を少なめにして育てた野菜)には抗酸化物質が
多く含まれていることがわかってきています。
肥料を少なめにして育てた野菜を選ぶことで、ポリフェノールを含めた抗酸化物質の豊富な野菜を
摂取できるかもしれません。
いかがでしたか?
近年では、機能性野菜の1つとしてポリフェノールを多く含む野菜の育種も進められているようです。
気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね。