今年も残すところあとわずか。毎年「今年こそはブログ書くぞ！」と宣言しては、目の前の畑仕事に忙殺されるMITUです。
さて、このブログは、**2025年のMITU農園の”ガチ備忘録”**として、失敗も、ちょっとだけの成功も、包み隠さず記録に残します。特に今年は、農園の未来を大きく左右する激動の年でした。
Table of Contents
１. 🔥灼熱と渇き：雨が降らなすぎた地獄の夏
今年の夏は、まさに**「異常気象」**の一言に尽きます。
6月に数日降った「あれが梅雨だったのか」という程度の雨を最後に、6月後半から8月上旬にかけて、畑はカラッカラの砂漠状態。
主力のナス、そして直売所用のきゅうり、ピーマン、人参を栽培していましたが、正直に言って、軒並み大ダメージを受けました。
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ピーマン: 植え付け直後に大雨で水没したかと思えば、その後は高温と乾燥。回復できず、ほぼ収穫できずにシーズン終了。
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人参（4月播種）: 根が太る大切な時期に乾燥が続き、市場では「極細タワー」と揶揄されそうな極細人参に。
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人参（6月播種）: 播種後に雨ゼロ。発芽率は史上最悪レベルで、泣きそうになりました。
唯一、踏ん張ってくれたのがナスときゅうり。きゅうりは猛暑が続くまでは何とか。ナスは、7月後半から8月上旬にかけて、畑で点滴を打つように毎日必死で手潅水し、「枯れるな！」と延命措置を施しました。
💧念願の「命綱」！水道設置プロジェクト始動
ここ数年、資金繰りが逼迫していたMITU農園。この水不足問題を根本から打開するため、私は一大決心をしました。
畑に水道を引く！
資金調達のため、銀行に現状の課題と今後の展望を正直に伝え、「なんとかお願いします！」と頭を下げて泣きついたところ、無事に融資を受けることができました😭。
すぐに水道工事を依頼しましたが、様々な手続きが必要で、依頼から実際に水道が使えるようになるまで、なんと3ヶ月もかかってしまったんです。
🌟水道でナスが奇跡の復活！そして「銀賞」の快挙
9月、ようやく水道が使えるようになった途端、状況が一変しました。
干上がっていたナス畑に潤いが戻り、収量が劇的に安定。
「これはイケるかも…」と、急遽、挑戦してみたのが「野菜ソムリエサミット」への出品。
そして、なんと…
ありがたいことに「銀賞」をいただくことができました！
師匠にコンサルしてもらっている他のナス農家さんは、露地で反あたり15t、20tと桁違いの収量を叩き出す強者ばかり。私は6t程度とまだまだひよっこですが、来年は植付時から水道という心強い味方がいる！今年よりも遥かに質の高い、安定したナス栽培に挑戦できると確信しています。
２．暗黒の秋：税理士も心配する「売るものがない」現実
8月に待望の雨が降るまで続いた干ばつの影響は、夏から秋の収穫物に重くのしかかりました。当初の収穫・販売見込みは、なんと1/3以下に激減。
顧問税理士さんにも会うたびに「MITUさん、大丈夫ですか？」と本気で心配されましたが、収穫できるものがなければ、どうしようもありません。
この「暗黒の秋」は、ひたすら冬に収穫する人参の管理と、来年のナス栽培に向けた土作り・準備に没頭する時間となりました。焦る気持ちから計画外の作物を植えてみたりもしましたが、やはり突発的な作付けは上手くいかず…（苦笑）。
３．❄️冬からの「人参」勝負！そして新たな課題
11月までは、誰にも話せないくらい、正直**「恥ずかしい状況」**でした。農園の経営はカツカツ。
しかし、今月に入り、ようやく光明が差しました。
人参の収穫がスタートしたのです！
8月播種の人参は、高温障害や大雨、10月以降の急な冷え込みの影響で、生育は遅れ気味。課題は残りましたが、概ね収穫まで辿り着けそう。本当に一安心です。
価格競争という名の荒波へ
一安心したのも束の間、すぐに新たな課題が目の前に立ちはだかりました。
今年は販売の約8割を直売所やスーパーのインショップに切り替えたことで、価格競争に巻き込まれやすい状況になったのです。
すでに、関東圏の直売所では、他所様との厳しい値付け合戦の渦中にいます😂。
これは、ひとえに私自身の営業力のなさが原因だと痛感しています。
４．💡12年目にして気づいた「稼ぐ農家」の必須スキル
農業を始めて12年。よく「新規就農に必要なスキルは？」と聞かれますが、最近は心の底からこう思います。
「栽培技術」と「営業スキル」だ、と。
特に、市場や農協への出荷がしづらい地域では、自分で販路を開拓し、自分の野菜の価値を伝える営業スキルが必須。
これが無いと、私のようにいつまでも価格競争の直売所出荷でもがき続けることになりかねません。
来年は、水道という武器を手に入れました。これと並行して、私も少しずつ営業スキルを磨き、自分が苦手な部分は得意なプロの力も借りながら、農園を次のステージへ引き上げます！
