野菜の直売をしていると、お客様からの「この赤いオクラ(など)は緑のと何が違うの?」という
質問をいただくことがよくあります。
当園で栽培している赤や紫色の野菜には、丸オクラ、ジャガイモ、キャベツ、レタス、大根、
ピーマン、玉ねぎ、サツマイモなどがあります。
そう言われて、改めてスーパーマーケットの野菜売り場を見てみると、
ひっそりと紫キャベツや赤玉ねぎはありますが、赤いオクラや紫の水菜、パプリカの赤は
あっても赤いピーマンなんてあまり見かけないですね。珍しいのかもしれません。
また、「赤い野菜は身体にいいんだよね!」とういお客様も増えています。
そこで、ちょっと調べてみました。
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赤や紫の正体は⁉
主に野菜の赤や紫色の色素成分はリコピン、カプサンチン、β-カロテン、アントシアニンです。
耳なじみのある感じですね。
どの色素にも生活習慣病や動脈硬化予防、女性に嬉しいアンチエイジングに欠かせない抗酸化作用があります。
ちなみに野菜の緑色の成分はクロロフィルという葉緑素で、こちらにも抗酸化作用があります。
それぞれの特徴を見ていきたいと思います。
リコピンについて
β-カロテンやビタミンEよりも抗酸化作用が強いリコピン。
そんなリコピンの多い野菜はアスパラガス、紫キャベツ、スイカ、人参、加熱調理したトマト・赤パプリカ、など。
熱に強いリコピンは油と一緒に加熱して食べると、より吸収が良くなるそうです。
カプサンチンについて
カプサンチンは唐辛子や赤いパプリカ、赤いピーマンといった唐辛子の仲間にある赤い色素です。
通常の緑色のピーマンは未熟な状態でクロロフィルが色素の成分となっていますが、赤いピーマンは同じピーマンが熟した状態で甘くなり、カプサンチンの赤い色になります。
こちらも優れた抗酸化作用があり熱に強いので、トマトのリコピンと同様に油と炒めるとより効果的のようです。
アントシアニンについて
目に良いということで有名なアントシアニンは、これもまた抗酸化作用があり、ポリフェノールの一種です。
目に良い以外にも血行を良くする効果があり、冷え性や肩こりを改善、ダイエットの効果まであるそうです。
アントシアニンというとブルーベリーを思い浮かべますが、
紫キャベツ、黒豆、小豆、紫芋、赤玉ねぎ、赤しそ、赤オクラ、ナスなど多くの野菜に含まれています。
アントシアニンは水溶性の色素なので、生で食べることのできる野菜は生で、
加熱調理が必要なものは煮汁ごといただくのがおすすめです。
ちなみに、サニーレタスの色素は緑黄色野菜に多く含まれるβ-カロテンとのことです。
いかがでしたか?
野菜の色にもいろいろな理由があることがわかりましたね。
最近では、サラダなどで彩り豊かにするためにカラフルな野菜が増えてきましたが、
「この野菜、なんでこんな色しているんだろう?」と考えながら調理すると
また違った面白さが出てくるかもしれませんね。