スイートソルガムからどんなふうにシロップにするの?

自然農園MITUで新しく挑戦が始まったソルガムシロップ作り。
日本ではほとんど出回っておらず、栽培方法や加工でもわかっていないことが多々あるそうです。
今回のブログでは、スイートソルガムからシロップにするまでのお話をしていこうと思います。

MITUがスイートソルガムシロップとどう出会ったのか、何故シロップに挑戦しようと思ったのかは下記のブログをご参照ください。

スイートソルガムシロップとの出会い

スイートソルガムシロップへ挑戦する理由

 

スイートソルガムを育てる

宮城県でスイートソルガムを育てる際には、

①5月下旬から6月上旬に種を蒔く
②芽が出てきたら間引く
③ソルガムが大きくなるまでの間だけ除草をする
④秋に収穫(品種や蒔いたタイミングによって収穫のタイミングが異なる)

と野菜の中では比較的シンプルに育てることができます。
ソルガムは梅雨が明け、気温が高くなると一気に大きくなるので草取りも梅雨明け前までで終わりと作業的にも楽だったりします。

収穫の際は、茎を下から刈り、葉っぱを取っていきます。
正常に育てば、高さ3〜5メートルになるので、この作業が結構大変です。

茎を絞る

刈り取った茎は「搾汁機」なる機械で茎を絞っていきます。

搾汁機は海外に色んなタイプのものがあるようですが、MITUではサトウキビ搾汁機を取り寄せて使用しています。
この搾汁機は沖縄や九州の一部でしか製造販売していないので、そちらから取り寄せました。

搾汁機を購入したメーカーさんの話では、そのメーカーさんが販売する機械の北限がMITUになったようです(笑)

写真で絞っているものは宮城大学の中村教授が持っている搾汁機で、教授が学生時代に研究のためにオーダーメイドで作った機械のようです。
実際に搾汁機を使いながら機械の使い方や搾汁の際の注意点などを教えてもらいました。

スイートソルガムシロップを作る際にもっとも難しいポイントは搾汁した後、すぐにシロップにしないと発酵してしまう点にあります。
ソルガムにはたくさんの乳酸菌が含まれていて、時間が立つとどんどん発酵が進んでしまうのです。

搾汁液を煮詰める

茎を絞ったあとはいよいよ煮詰める作業です。
搾汁液の段階で糖度が10〜15°くらいあるのですが、MITUではこれを70%くらいまで上げていきます。

方法はシンプルで鍋でゆっくり加熱しながら煮詰めていきます。
煮詰める途中で大量のアクが出るので、アクを取りながら進めていきます。

感覚的には10分の1くらいまで煮詰めるとシロップの完成となります。

 

絞った茎は畑に

絞った茎は畑に

茎を絞り終えた茎は畑に還します。
絞ったときに潰れた茎をそのまま畑に戻す方法と一旦発酵させて堆肥にしてから畑に戻す方法があります。

MITUでは今の所、絞り終えた秋にそのまま茎を畑に撒いてトラクターで起して土となじませます。こうすることで畑が少しずつフカフカになっていくんですよ。

最後に

いかがでしたか?
まだ栽培においても加工においてもわからないことがありますが、1つ1つ突き詰めていきながら濃厚なシロップ作りを目指していきます。

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